「真生活」(フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズより)

「真生活」(フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズより)

原題:Real Life、原作:フィリップ・K・ディック「展示品」”Exhibit Piece”、監督:ジェフリー・ライナー、脚本:ロナルド・D・ムーア、出演:テレンス・ハワード、アンナ・パキン、レイチェル・レフィブレ、ララ・パルヴァー、ガイ・バーネット

「真生活」(フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズより)のあらすじ

警察官のサラは、仲間の警察官が犯罪集団によって殺された事件に対し、罪悪感を感じている。サラの同性のパートナーであるケイティは、それを見かねて、仮想現実体験をすることを勧める。仮想現実の世界ではサラは男性実業家ジョージとなるが仮想現実のためか彼の記憶は曖昧である。彼は自警団的な活動もしていて、犯罪集団の摘発に努めている。頭がすっきりしないジョージは自身の開発した仮想現実を見る機械を使用する。サラは仮想現実から戻る。サラの世界とジョージの世界を何度か往復するうちに、次第にどちらが現実か混乱してくる。ジョージがサラの仮想現実なのか、それともサラがジョージの仮想現実なのか?

「真生活」(フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズより)の感想

ディックの小説には一時期嵌まったので、かなりの本を読んでいるつもりだが、この原作を読んだかどうか記憶にはない。
このドラマを観ながら頭に浮かんできたのが荘子の「胡蝶の夢」の話だ。夢を見ていて目が覚めたが、はたして自分は蝶になった夢を見ていたのか、それとも今の自分は蝶が見ている夢なのか?というものだ。
二つの世界ではケイティとコリンという共通の人物が出てくる。ケイティはどちらの世界でも妻だが、ジョージの世界では既に殺されていて、サラの世界では今でもお互いに愛し合っている。コリンはどちらの世界でも憎むべき悪人だが、ジョージの世界では逃亡し、サラの世界では逮捕される。
比較すれば、サラの世界の方が幸せである。もし、どちらかの世界を選べるとしたら、幸せな世界を選びたい。それが人間と言うものだろう。だが、そんな幸せが自分には相応しくないと思ってしまうのも人間だ。何だか切ない話である。

ディック原作の仮想現実ものといえば「トータル・リコール」だが、「マイノリティ・リポート」にもそんなシーンが出てくる。見比べるのも楽しいかも。

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