「コララインとボタンの魔女」は少女の成長物語。

映画「コララインとボタンの魔女」

2009年アメリカ映画、原作:ニール・ゲイマン「コララインとボタンの魔女」”Coraline”、監督・脚本:ヘンリー・セリック、音楽:ブリュノ・クーレ

映画「コララインとボタンの魔女」のあらすじ

登場人物

コラライン・ジョーンズ(ダコタ・ファニング/榮倉奈々)

コララインをキャロラインと言い間違えられることが多い。好奇心が旺盛。

ママ(テリー・ハッチャー/戸田恵子)

園芸ライターだが土嫌い。いつも執筆に忙しい。料理をしない。

パパ(ジョン・ホッジマン/山路和弘)

ママと同じ仕事をしている。料理を作るが上手ではない。

黒猫(キース・デイヴィッド/劇団ひとり)

野良猫。ワイビーに餌をよくもらっている。

ワイビー・ロヴァット(ロバート・ベイリーJr./浪川大輔)

ワイビーはワイボーンの略称。改造ヘルメットをし、改造自転車に乗っている。ピンクパレス・アパートの大家の孫。おしゃべり。

ボビンスキー(イアン・マクシェーン/斉藤志郎)

ピンクパレス・アパートの2階の住人。体操選手の様な動きをする。通称ミスターB。ネズミのサーカスを企画している。

ミリアム(ドーン・フレンチ/宮寺智子)

ピンクパレス・アパートの地階にエイプリルと住んでいる。女優。巨乳。目が悪い。

エイプリル(ジェニファー・ソーンダース/小宮和枝)

ピンクパレス・アパートの地階の住人。女優。脚が不自由。犬好き。お茶の葉占いが得意。

ワイビーのおばあちゃん(キャロリン・クロフォード/定岡小百合)

ピンクパレス・アパートの大家。幼い頃、双子の兄弟を失っている。

あらすじ

コララインの一家はミシガン州ポンティアックからピンクパレス・アパートに引っ越してきた。コララインは早速ダウジングで水脈探しに出掛ける。黒猫に驚かされ、変なヘルメットを被り変な自転車に乗ったワイビーと出会う。そして古井戸を発見するが雨が降りだす。
家に戻り、コララインは母親と話をしたがるが、執筆に忙しい母親は相手にしない。そしてワイビーが持ってきたという人形をコララインに手渡す。それはなぜか彼女にそっくりでコララインは「リトル・ミー」と名付ける。
人形を持って父親の部屋に行くコララインだが、彼も忙しくコララインの相手をしてくれない。彼はコララインを遠ざけるため、家の中を探検するよう言う。
コララインは壁紙に隠された小さなドアを見付ける。ママに頼んで壁紙を剥がし、鍵でドアを開けるが現れたのはレンガの壁だった。
パパの作った美味しくない夕食を食べ、コララインはベッドに入る。
夜中、コララインはネズミの鳴き声で目が覚める。ネズミを追いかけると行き先は昼間見つけた小さなドア。ドアを開けるとレンガは消え、トンネルが続いている。トンネルに入り出口をでると、そこはもう一つの自分たちの家だった。匂いに釣られて台所に行くと、そこには料理をするママの姿。振り返ったママの目はボタンで出来ていた。彼女はコララインの別のママだと名乗る。書斎に行くとボタンの目をしたパパがピアノを弾いている。
三人は食事をとる。それはコララインがいつも食べているものと比べ、豪華なものだった。
コララインは寝室に連れて行かれる。そこも自分の寝室とは違い立派なものだった。彼女はそこで眠りにつく。
目覚めると、いつもの寝室に戻っていた。コララインは確かめに小さなドアを見に行く。そこはレンガで塞がれていた。
夢の話をママとパパにするが二人に聞き流されてしまう。
コララインが玄関を出るとそこには大量の郵便物があった。宛先はボビンスキー。2階の住人だ。彼女は2階に手紙を届ける。ボビンスキーはネズミのサーカスを企画している。そのネズミはコララインに小さなドアを通るなと忠告しているとボビンスキーは告げる。
コララインはアパートの地階のミリアムとエイプリルを訪ねる。エイプリルのお茶の葉占いで危険なことが起こるといわれる。
庭に出るとワイビーがいた。彼は祖母からピンクパレスに入るなといわれている。祖母の双子の兄弟が小さい頃行方不明になり、それ以来子供がピンクパレスに入るのを禁じていた。
夜になり、再びネズミが現れ、コララインは小さなドアを抜け、別の家に行く。別の家の庭は手入れされ、花が咲き誇っている。
別のママが作った食事は美味しく、別のママとパパは優しい。そして口がきけないおとなしい別のワイビーと共に、別のボビンスキーさんのネズミのサーカスを観に行く。
コララインが疲れて眠りにつき、翌朝目覚めると自分の部屋に戻っていた。
ママとパパの作っていた園芸のガイドブックが完成し、出版社に行く。その帰り、コララインの制服を買いに洋服屋に行く。地味な制服に不満を持つコララインは明るい色の手袋を買ってくれるようママに頼むが拒まれる。好きなものも買ってもらえず、好きなものも食べられないコララインは両親に不満を持つ。そして両親の出掛けた隙に小さなドアを通り抜け、別の家へ行く。そこでは素敵な服と美味しい料理が揃っていた。
玄関を出ると黒猫が待っていた。黒猫はこの世界では言葉を話せて、この世界が理想の世界ではないことをコララインに教える。
コララインは地階でのミリアムとエイプリルのショーを楽しみ、家に戻る。
別のママはこの世界に残りたければ目をボタンにするように言う。コララインは拒み、寝室に行き、眠りにつく。目が覚めても元の世界には戻っていない。外に出て、家から離れようとするコラライン。しかし、歩いても歩いても家に戻ってしまう。
コララインはこっそりと小さなドアから逃げ出そうとするが、別のママに見つかってしまい鏡の中に閉じこめられる。

映画「コララインとボタンの魔女」の感想

別の世界の優しいママが実は魔女だった。

コララインの両親は在宅で仕事をしている。もしかしたら子供と一緒の時間を過ごすために在宅で仕事をしているのかもしれない。しかし、仕事が追い込みの状態になり、子供に構っていられない。コララインは親が近くにいるのに相手をしてもらえないために、余計に寂しさを感じてしまう。共働きは、現在では常識である。両親がふたりとも外で働き、子供がひとりで留守番という状態も多々あるだろう。一人親の状態なら尚更そういうことが多いのかもしれない。
このコララインの場合は引っ越ししたばかりで友達がまだいないというのも寂しさの原因だろう。以前住んでいたミシガンには友達が二人いた。その時はそんなに寂しくなかったのではないか。しかし、今は両親しかいない。その心の隙に魔女が忍び込んだといえるだろう。
彼女は魔女の真意を知り、両親を取り戻すべく奮闘する。その結果、両親の愛を知り、ワイビーとも友情が芽生え、近所の人とも仲良くなる。少女が一歩成長した物語である。もし魔女がいなければ、両親に不満たらたらのコララインのままだったかもしれない。経験は人を成長させるのだ。

コメントを残す